津村記久子さん講演会&トークショー:学生の感想

先日7月8日に課外教育行事として開催された津村記久子さん講演会&トークショーで、壇上にて津村さんと対話した学生のうちの一人、国際文化学科修士1回生の青木佑介くんが、感想を書いてくれましたので、以下に掲載します。

小説を読む時、その小説の表現、展開などを通じ作者の人物像というものを想像する。しかし今回、津村さんの作品を通じ、彼女の表現世界は強く印象に残ったにも拘らず、彼女の人物像がうまくイメージできなかった。それもあって少し緊張気味に挨拶をさせてもらったのだが、講演会で話を聞き、質問もさせてもらい、直接その語りを聞くことで彼女の作る表現と彼女が繋がっていくようであった。小説の流れるようで、柔らかく、ふわりとしているがしっかり構えたような印象が彼女から広がり、集まっていくように感じた。質問のなかで、私が興味を持っている小説という文字の表現のなかの音、というものを彼女も意識していると話されていたので、今後それをどういった形で表現するのか楽しみにしている。彼女の小説が広く開かれて終わるように、彼女の表現もこれからの可能性を広く持っており、今後どのような作品を描いていくのか期待している。私の所属する国際文化学科の先輩である津村さんは国際文化学科の学生、更に大谷大学生にも開かれたものを示してくれているようである。今回は忙しい中非常に良い機会をわれわれに与えてくださった。また違う機会に再びお話しを聞けたらと思う。

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