パリも人も確かに変化している

 昨日朝パリから帰った。はやく時差ぼけを直したいという目的もあって昨日は筒井潤演出・dracom の「弱法師」を観て、今日はびわ湖ホール・ダムタイプオフィス共同制作のCHROMAを観てきた。今回のパリでの滞在でうけた感情と混ざってあふれ出ている。
 
 「国際ラカン協会」のセミナーを終えてからの4日間は分析の合間に観光をしたり、毎年会う人と一年ぶりに会った。9年前にパリの「詩の市場marché de la poésie」で知り合った人で本職はCNRSの研究員で専門は人間と動物の脳の生理学と哲学を研究している人で何冊も本を出している人だが、ぼくにとっては俳句の愛好家で二人でもお互いの一年のことや俳句の話しかしない。

途中でこれは去年も話したなということが何回かあったし、お互いに忘れっぽくなったということで盛り上がった。そのひとはかしこまって言う。「ある人が言うんだ。年をとると三つの困難が生まれる。第一に他人との関係がうまくいかなくなる。第2にに自分との関係がうまくいかなくなる。そして第3に他人との関係がうまくいかなくなる」と言って笑わせる。

食事を終えたあと地下鉄の駅まで歩く途中、スマートに似た小さな同じ車が何台も路上に停止しており、傍らに新しい建物が設置されておりたずねると、レンタカーだという。また別の機会に路上で真新しい大きな箱状のものが設置されており、読むと木綿類の衣類の再利用用の廃棄場所だった。前回載せた写真はサンジェルマン・デプレ交差点近くのディドロ像なのだが、その交差点近くにあった文学と哲学と精神分析の本がある小さいが、大好きな本屋la huneもサンjェルマン・デプレ教会の横の路地沿いに引っ越していた。

ここに写真を載せているのはあたらしくオステルリッツ駅近くのセーヌ河岸にできたLes Docks とよばれる建物だ。木の床でそこに発つと風が心地よくそんなはずはないのに潮の香りがした。外から見ると緑の大きな蛇があくびをしたようにも見える。中からはセーヌ河が透けて見える構造ですっかり気に入ってしまった。人通りも少なく、誰かが映画撮影に使えばいいのにと思った。

ここに行ったのはバレンシアガと川久保玲さんの展示(comme des garçon white drama)を観たかったからだ。写真では伝えられないが、オルセー美術館やポンピドゥーセンターの近代美術館で久しぶりに観た多くの作品にも劣らないため息のもれるような素晴らしい作品であった。(2012年9月9日。番場 寛)

広告

コメントを残す

コメントを投稿するには、以下のいずれかでログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中