アルプス山脈を訪れて

三畳紀末のサンゴ礁石灰岩からなるGosaukamm

なぜそこに高い山があるのか?地質学者たちは常にその理由を探ってきた。いわゆる「造山論」である。19世紀には、かつて海であった場所がそのまま隆起して山になった、と考えられていた。しかし今日では、その場に堆積したものがそのまま隆起して高い山になったという考えは成り立たないことが明らかにされている。岩盤が水平に何kmも移動して形成されたデッケやナップと呼ばれる地質体や、さまざまな場所から二次的に移動してきた岩体(大きなものは数平方キロに達する)が混ざり合うメランジュやオリストストロームと呼ばれる地質体が、高い山の発達する造山帯に普通にみられるのである。今年の9月にオーストリーのアルプス山脈を訪れた。山々が迫ってくるかのような雄大な景色を目の前にしながら、その美しさに息をのむとともに、なぜこのような山ができたのかという問いは、特に地質学者に限らず、ごく普通の人が抱く素朴な疑問のように感じた。(平成24年11月26日 鈴木寿志

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